株取引備忘録

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1/21 株取引メモ

買建:アドバンテスト[6857] 9660×100 1/21 大引け

市場概況FRBの金融緩和縮小(テーパリング)により昨年末ごろから投資家がハイリスク金融商品から資金を引き揚げ始めている。まずは11月ごろからビットコインなどの暗号資産や米国中小株で構成されるラッセル2000が徐々に下降線を辿り、2022年の年初からはNASDAQSOX指数が急落、ダウ平均も下降トレンドを余儀なくされている。

私見:年初のNASDAQの急落は1/25~26日に開催されるFOMCでの急速な利上げへの懸念(3月からの利上げ、0.25%ではなく0.5%の値上げ幅など)を慌ただしく織り込んだものとみられる。確かに12月のFOMCタカ派に変貌したFRBはインフレ抑制の使命感の下、これまで以上に金融緩和縮小(テーパリング)、利上げを加速させることを匂わせている。

一方でNASDAQSOX指数の急落にはやや狼狽売り的な様相が見受けられる。インフレが阻害要因になるにせよ、景気そのものは依然として回復傾向にあり、特に産業のコメである半導体業界が2022~23年は活況を呈するのは衆目の一致するところである。一言でいえば、たとえFRBが急速な利上げを行うにせよ、直近の株価は下げ過ぎ(アンダーシュート)であると判断する。

戦略:1/25~26のFOMC後は直近で売り込まれている実需のあるグロース株の株価が戻ってくると予想する(中長期的には下降トレンドであるにせよ)。

その根拠としては、2021年12/14~15の前回FOMCでは、懸念されていた最悪のシナリオである2022年に3回の利上げが発表されたにも関わらず、株価は大幅高で反応したことである。この大幅高にはそれまでに急落反応を見込んで空売りを仕掛けていたファンドの買戻しが大きく寄与したという説もあるが、なにより様々な憶測や不安が霧散し利上げへの道筋が明確に示されたことへの安心感が大きいと思われる。そして今回のFOMC(1/25~26)でも、ある程度同じような反応を期待している。

しかしながら今回の株価急落は単なる売り仕掛けだけではなく、長期的な投資のポジション整理もかなり含まれているとみるのが妥当である。それゆえ、FOMC後に株価が戻ると言っても、以前のような今後上昇トレンドを期待できるような水準までは届かないものと想定する。

ポジション:上記の戦略の下に具体的なポジションとして アドバンテスト[6857] 9660×100 を選んだのはいくつか理由がある。

まずは、直近で急落している大手半導体メーカーであること。日本市場では東京エレクトロン[8035]を筆頭に大手半導体メーカーが軒並み売り込まれているが、レーザーテック[6920]などの超高PERを除いた中でSCREEN[7735]やローツェ[6323]などと共にアドバンテスト[6857]が選択肢に入る。

次に、好決算が期待でき、アドバンテスト[6857]の決算発表がFOMC直後の1/27であること。すでに安川電機[6506]やローツェ[6323]は決算を発表しており、いずれも好決算、市場も大幅高で迎えている。たとえ部材調達難の懸念はあるにせよ、基本的に大手半導体メーカーの好決算はほぼ揺るぎないものと想定している。FOMCの結果を消化する1/27に、もし上述の戦略通りに市場のセンチメントが改善するならば、アドバンテスト[6857]の決算は大幅高で迎えられるはずである。

結論:以上の想定から、「アドバンテスト[6857] 9660×100 1/21 大引け」 で買い建てポジションを取り、決算内容を消化する1/28に売却を予定する。

この株取引で損失が発生するとすれば、現在の米国株や日本株の急落がFOMCを前にした狼狽売りなどではなく、金利上昇を主因とした株式という金融商品の本質的な需給悪化であるというシナリオである。